
電子ドラムはいつ買えばいい?
最近は、生ドラムよりも電子ドラムを購入される方が増えてきました。 音量を調整できるし、置くスペースも生ドラムほど必要ないので、ご家庭で使うにはとても便利ですよね。 でも私は、体験レッスンや入会の際に必ずこうお伝えしています。 「電子ドラムを買うのは、レッスンを始めてから半年くらい経ってからにしてください」 「どうして?」と思われるかもしれませんね。 実は、教室では生ドラムを使ってレッスンをしています。 そして、生ドラムと電子ドラムには大きな違いがあるんです。 生ドラムは、スティックをしっかり振り下ろさないと音がきちんと鳴りません。 つまり「正しい動かし方」で叩くことが求められるんですね。 一方、電子ドラムはパッドに軽く触れるだけでも音が鳴ってしまいます。 そのため、スティックの持ち方や叩き方に変なクセがつきやすいのです。 だからこそ、まずは半年ほど生ドラムに触れて「正しい叩き方」を体で覚えてもらいたい。 そのうえで電子ドラムを使えば、ご家庭での練習も安心して取り入れることができるんです。すぐに楽器を買わない方がいいもうひとつの理由
もうひとつ、私が「楽器はすぐに買わないでください」とお伝えしている理由があります。 それは―― 手元にあると飽きてしまうから なんです。 みなさんも、こんな経験はありませんか? どうしても欲しくて欲しくて仕方がなかったアイテム。 一晩中考えて、ついに覚悟を決めて購入! ところが手に入れた途端に満足してしまって、結局ほとんど使わずに箱に入れたまま…。 実は、楽器も同じようになりやすいんです。 体験レッスンで生徒さんが目を輝かせている姿を見ると、 親御さんやおじいちゃん、おばあちゃんが「よし!誕生日に買ってあげよう」「クリスマスにプレゼントしよう」と思うのも当然です。 ですが、そこをちょっとだけ我慢していただきたいのです。 私がおすすめしているのは、 少なくとも 3か月くらい本人が「どうしても楽器が欲しい!」とお願いし続けてから買うこと。 そうすれば、ただの一時的な熱ではなく、本当に続けたい気持ちだと確認できます。 そのタイミングで楽器を手にしたときの喜びは、きっと格別ですし、その後の練習にもつながっていきますよ。ドラムセットがなくても工夫して練習できる
こうした理由から、私は「楽器はすぐに購入しないでください」とお願いしています。 実際、ドラムレッスンを受けている生徒さんの中には、ドラムセットを持っていないお子さんがたくさんいます。 音楽工房TOTOとまと打楽器教室の生徒さんのうち、およそ半分は自宅にドラムセットを置いていないんです。 それでも、みんな工夫しながら練習しています。 たとえば――- カンヅメの空き缶をドラム代わりに叩いてみる
- 雑誌をパッドに見立ててスティックを振る
- ソファをバスドラムのかわりに使う
まとめ:楽器は“半年待ち”がベスト
ここまでお話ししたように、ドラムを始めたばかりの時期にすぐ楽器を購入しない方がいい理由は2つあります。- 生ドラムと電子ドラムは叩き心地が違うため、最初に生ドラムで基礎を身につけてほしいから
- 手元にあると満足して飽きてしまうことがあるから